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【数字で振り返るW杯】全64試合の“ベストバウト”は? 最も攻撃的で最もGKがシュートを防いだ白熱の接戦

text by 海老沢純一

パス本数で相手を圧倒したドイツ。異次元の強さを見せる

 次に、両チームが攻撃を仕掛けた回数。シュートを放つためには、まず攻撃を仕掛けなければならない。そして、意志を持って攻撃に出る試合は見ていても面白い。

【数字で振り返るW杯】全64試合の“ベストバウト”は? 最も攻撃的で最もGKがシュートを防いだ白熱の接戦
攻撃を仕掛けた回数トップ10・1試合のパス本数トップ10

1位 ベスト16 ベルギー 2-1e 米国 142回(ベ83回、米59回)
2位 ベスト16 ブラジル 1-1(PK3-2) チリ 115回(ブ63回、チ52回)
3位 ベスト16 アルゼンチン 1-0e スイス 113回(ア78回、ス35回)
4位 グループリーグ アルゼンチン 1-0 イラン 107回(ア87回、イ20回)
5位 準々決勝 オランダ 0-0(PK4-3) コスタリカ 102回(オ69回、コ33回)

 やはりベルギー対米国がトップ。52本のシュートを放つために費やされた攻撃は142回に及んだ。

 2位のブラジル対チリは63回と52回の攻撃を仕掛け合いながら、シュート数では9位の36本。ただ、同サイトのタックル数ランキングをみると、このブラジル対チリが93回で断トツのトップ。互いに攻撃的に出ながらも、体を張った守備で潰し合った試合となった。

 では、攻撃的なだけではなく、多くのパスが繰り出されたクリエイティブな展開だったのはどの試合か。以下は、両チームのパス本数トップ10。

1位 決勝 ドイツ 1-0e アルゼンチン 1501本(1152本)
ドイツ915本(736本) アルゼンチン586本(416本)
2位 準決勝 オランダ 0-0(PK2-4) アルゼンチン 1457本(1146本)
オランダ818本(656本) アルゼンチン639本(490本)
3位 ベスト16 ドイツ 2-1e アルジェリア 1444本(1103本)
ドイツ940本(768本) アルジェリア504本(335本)
4位 ベスト16 ベルギー 2-1e 米国 1353本(1033本)
ベルギー607本(454本) 米国746本(579本)
5位 準々決勝 オランダ 0-0(PK4-3) コスタリカ 1277本(977本)
オランダ821本(671本) コスタリカ456本(306本)

※カッコ内は成功本数

 やはり注目すべきは王者ドイツ。トップ5のうち2試合がランクインし、どちらも900本を超えるパスを出して700本以上を通した。全体を通してカウンターが力を発揮した今大会において、パスワークを基本にコンビネーションもカウンターも兼ね備えたドイツの強さは異次元だったと言えるだろう。

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