なぜ終盤にガス欠するのか?
本田選手は右ヒザを何度かケガしていますが、腰や胸も柔らかく使えれば、身体にかかる衝撃を全体に分散させることができます。部分部分が独立して動くことが、非常に重要なのです。
しかし腰が固まった状態では衝撃を分散できず、踏ん張ってしまい、ヒザに過度の負荷がかかってしまいます。ヒザは、前後にしか曲がりません。左右からの圧力があると、簡単に壊れてしまいます。
歩き方にも問題があります。本田選手は棒のように身体を左右に揺らし、脇腹を縮めるような歩き方をしています。こうした動きでは、脇腹、腰、お尻、そして背骨が固まってしまいます。
セリエA初ゴールのシーンでもその傾向は見られます。胸を反っているのは良いのですが、骨盤がしっかり動いていません。そのため身体ばかり前に出て行って、足がついてきていないのがわかります。
さらに、終盤にガス欠しやすくなっている点も見逃せません。骨盤と腰回りが固まっていれば、それだけ心臓が左右上下に動いてしまい、負担がかかってきます。その分だけ、疲れやすくなってしまうのです。
現在の本田選手を対策するのは、非常に簡単だと思います。右ヒザを壊しているため、右方向への踏ん張りが効きません。だから、左斜め後ろから腰をボンと押す、これだけで一発KOになるでしょう。実際、コロンビア戦では何度かボールを失っていましたが、右ヒザの踏ん張りが効かないせいでボールロストが多くなっているように見受けられました。
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