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セリエA 10年前

カカーが語るMLS挑戦の理由と母国に求める変革「ブラジルは目先のことばかり。最高のお手本はドイツ」

text by 下薗昌記 photo by Masaki Shimozono , Kazhito Yamada / Kaz Photography

「MLSにとっての親善大使的なものになればいいと期待している」

――W杯に出場出来なかったフラストレーションは? そして、君がここまで見たところのW杯のレベルをどう思う。弱小と思われるチームが躍進したが、君は今大会技術的レベルをどう見ているのかな?

「フラストレーションなんて感じていないよ、だって僕はやれること全てをしてきたからね。レアル・マドリーを退団して、ミランに戻ったのは試合での出番を得たかったのと、プレーする喜びを再び取り戻したかったからだ。それはミランで確かになし得たと思う。

 それは同時にセレソンに向けた闘いでもあったけど、代表入りは果たせず、フェリポンは僕じゃない選手を選んだ。でもフラストレーションは感じていない。僕は今、セレソンを応援しているし、世界王者になってくれることを本当に希望しているんだ。

 大会の技術に関してだけど、技術面もフィジカル面もレベルが高いんじゃないかな。確かにいくつかの代表がプレーしているような暑い開催地での午後1時のキックオフとかは難しい条件だと思うけど、それでもフィジカル面も技術面も高いと思う。GKのレベルも高い中でたくさんの得点も生まれているしね。このW杯は僕にとって驚きだね」

――来年から所属するオーランド・シティでの挑戦については?

「僕は常に物事を長い視点で考えるようにしているんだ。アメリカでのプレーを選択したこともそうだ。僕はこれまでに非常に伝統のあるサンパウロとミラン、レアル・マドリーという3つのクラブでプレーしたが、来年からはMLSにデビューする若いクラブでプレーすることになる。

 僕とともにオーランド・シティはリーグにデビューすることになるが、成長中のリーグでプレーするのは僕にとって新しい挑戦でもある。ペレもプレーしたし、マテウスも最近ではベッカムがプレーして凄く刺激を与えたリーグ。

 僕の移籍がMLSにとっての親善大使的なものになればいいと期待しているよ。僕はここでキャリアを終えるつもりはない。ただ、金銭面だけで今回の移籍を決断したわけじゃないんだ。もしかしたらアジアに行くかもしれなかったが、今回はその選択に至らなかった」

(編注:カカーはMLSに2015年に新設されるオーランド・シティへ移籍。シーズンが始まるまではサンパウロへ期限付き移籍)

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