移籍金にファンの多くは納得せず
ブラジルW杯で、ウルグアイ代表のルイス・スアレスが対戦相手に噛み付き、大会から追放されたニュースは世界を巡ったが、そのスアレスをFCバルセロナがクラブ史上最高の移籍金、8100万ユーロ(推定約112億円)で獲得すると報じられ、再び、大きな話題を呼んでいる(当初は1億ユーロ、約138億円との報道もあった)。
現地のスポルト紙が行ったアンケートによれば、バルサファンの6割以上がスアレスを補強したことに対し「活躍を楽しみにしている」と答えたものの「この移籍金を払うことをよしとしない」の意見が実に83%を占めた。
もっとも、ジョセップ・マリア・バルトメウ会長は、「報道されているように8100万ユーロもかかってはいないが、正確な金額は言えない」とコメントしている。これは、クラブ側が極秘にしたいわけではなく、選手側が公にして欲しくないというケースが大半だから、というのがクラブ側の説明だ。
では、どこからその金額を捻出しているのか。答えはシンプルだ。バルサはまだ、放出しなければならない選手を抱えているのだ。スアレスを獲得する前に、バルサはアレクシス・サンチェスをアーセナルへ放出したが、そのアレクシスの移籍金が4250万ユーロ(約58億6500万円)。
つまり、現時点でのルアレスの金額はその分を差し引いた3850万ユーロ(約53億1300万円)となる。バルトメウ会長は、「少なくとも、後、二人ぐらいは放出することになるだろう」と話した。明言はしていないものの、その二人とはこの数年、バルサの要になってきたチャビ・エルナンデスとダニエウ・アウベスに他ならない。