「1点の重みっていうのを分かっていないとダメ」
阿部勇樹は、4年前の大会でチームに強さを加えるためにギリギリのところで先発メンバー入りした選手だ。そんな彼は、今年のチームにはその強さとボールへの執着心が不足していたと指摘している。
「ボールに対しての執着心っていうか、『このボールは絶対奪ってやるんだ』っていう気持ちが足りなかったんじゃないかな。僕は何回もキャンプに行ったけど、あんなもんじゃ無かったと思いますし」
闘莉王にとってフラストレーションとなったのは、守備への認識の甘さだった。
「守備ですね、やっぱり。1点差っていうか、1点の重みっていうのを十分、分かっていないとダメ。コートジボワールにしろ、ギリシャにしろ、その一点の重みっていうのを感じさせてくれたんじゃないかなと思いますね」
小野もコートジボワール戦との第1戦でリードした後、正しく試合を管理できなかったことを指摘した。(それは、阿部が敗退の最大の理由に挙げたことと同じだった)
「我々は、1-0でリードして前半を終えた。しかし、後半に4分間で2ゴールを与えてしまった。我々は、1-0のリードを奪ったあとに何をしなければならないかを学ばなければなりません。恐らく、それを学ぶことが出来れば良い方向へステップを上げることが出来るはず」
また、小野は多くの日本人選手がヨーロッパへ移籍すれば成長の助けとなることは認めている。しかし、さらに毎週プレーする必要があることも忘れてはならない。
「次のステップがヨーロッパへ移籍することならば、選手は先発の11人に入らなければ意味がない。多くの試合でプレーすることは重要です。そうすれば、日本により多くの信頼を持ち込むことが出来る」
もちろん、W杯決勝トーナメントを戦う選手たちとともにプレーする機会を得ることは、日本代表にも競争力をもたらすだろう。