チアゴ・シウバは低調。オスカルは2列目で孤軍奮闘
前半3分、ドリブルで抜け出したロッベンをチアゴ・シウバが倒してPKの判定。この瞬間、試合の全てが決まった。
ドイツ戦での歴史的惨敗で世界中のサッカーファンに衝撃を与えたブラジル代表だったが、地元のサポーターと笑顔で大会を終えるためにも必勝を期して臨んだ3位決定戦だった。
しかし、結果は0-3。もしかすると、1-7よりもショックの大きい敗戦だったかもしれない。むしろ、ショックと言うよりも諦めや呆れといった思いの方が強かったのではないだろうか。選手にとって、これは何よりも辛い。
ドイツとの準決勝では、主将のチアゴ・シウバとエースのネイマールが不在。当然7失点は受け入れがたいが、長くチームをけん引してきた2人が不在という状況は敗戦の理由には十分だった。
だか、このオランダとの3位決定戦では、チアゴ・シウバが復帰。2列目に関しても、ネイマールは不在ながら、ドイツによって課題はあぶり出され、中3日で修正する時間はあったはず。
ところが、そのチアゴ・シウバはオプタ社によるパフォーマンススコア(攻撃、守備、ポゼッションによる採点)で-22点と、90分間で一度もプラスを超えることなく低調なパフォーマンスに終始。
さらに、ネイマール不在の2列目にはオスカル、ラミレス、ウィリアンとチェルシーの3選手を起用。クラブでともにプレーする3人の連係に期待したものの、機能したとは言えず、オスカルの孤軍奮闘だけが目立つ結果となった。
ブラジルは今大会、クロアチア、メキシコ、カメルーン、チリ、コロンビア、ドイツ、そしてオランダと対戦。結局、ヨーロッパのトップクラスであるドイツとオランダに完敗を喫した結果は、現在のブラジル代表の立ち位置を明確にしたと言えるだろう。