前回のドイツ対アルゼンチンの決勝戦が行われた24年前
前回のドイツ対アルゼンチンの決勝戦が行われたのは、いまから24年前の1990年。当時の日本のサッカー事情はというと、まだワールドカップには出場しておらず、それどころかJリーグ(1993年開幕)すら始まる前だ。サッカー自体いまほどメジャーなスポーツではなかった時代で、それを示すように、このワールドカップ決勝戦を放送したNHKが、今では考えられないような人選で中継が行われていたことはもはや伝説にさえなっている。
それは当時の試合中継に呼ばれた解説者の二人の顔ぶれである。
1人は「日本史上最高のストライカー」と言われている釜本邦茂氏。そしてもう1人は、なんと「世界のホームラン王」として知られる野球界の王貞治氏がゲスト解説として招かれたのである。
当時のプロ野球人気は絶大だったことは言うまでもない。日本人がテレビで観戦するスポーツといえば、なんといっても野球。そのため試合中には実況アナウンサーは、試合中に起きたサッカーのプレーを、野球のプレーに置き換えて王氏にコメントしてもらっていたほどだった。野球に親しんでいる視聴者に対する工夫を凝らした放送だったといえるのかもしれない。
なお今回の決勝戦のドイツ対アルゼンチンのNHK解説は、元日本代表監督の岡田武史氏と、元日本代表選手の福西崇史氏。解説者の人選に時代を垣間みれるといえるかもしれない。
【了】
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