「彼のキャリアがこれからも成功することを望むよ」

――準々決勝のコロンビア戦でのスニガのプレーについて聞かせて欲しい。あの後、映像を見た感想は？　そしてピッチ上で何を思った？

「あのプレーは認め難いし、受け入れることは出来ないね。サッカーを知っている人なら誰もがあのチャージは普通のものじゃないことは分かっているはずだ。カウンターを防ぎたいと思う時には相手をつかんだり、押したりするものだ。スニガのあの寄せ方と、あのボールの動きではどうしようもなかった。

　皆さんは今までも僕がすぐに倒れる奴だって、批判してきたけど、前からのプレーで、周囲が見えていたら防ぎようがあるけど、背後から来られたら防ぎようがない。あれは僕が身を守りようがないプレーで、 だからこそ怪我をしてしまったんだ。

　あの時、神様が僕を守ってくださったと思っている。もしあと2センチ内側だったら、今日…（涙）。ごめんなさい…。僕は車いす姿だったかもしれない。僕のキャリアにとって、それほど重要な瞬間だったけど、それは仕方のないことだ。起きたことは仕方がないし、人生はこれからも続くんだから」

――サントス時代にCWCでバルセロナから大敗を喫したが、今回の大敗でも教訓は？　そして、スニガからの謝罪については？

「彼に対しては恨みも憎しみもないよ。彼からは試合の翌日に電話をもらって、謝罪を受けたし、怪我をさせるつもりはなかったと言われた。彼に神のご加護があることと、彼のキャリアがこれからも成功することを望むよ。

　試合をテレビで見ざるを得なかったことは残念だね。僕は応援する立場に回りたくないし、ピッチに立てないのも嫌だ。サントスでバルセロナに負けた時と今回のドイツ戦は状況が違う。2試合ともゴールラッシュを喫したが、今回のブラジルが6分間で4点を喫したことは説明がつかないね」