「地獄に行くのはお前だ、フェリポン」
より過激だったのがリオデジャネイロのジア紙である。先週、自らの振る舞いを批判された際に「私は自分のやり方でやっている。気に入らない者は地獄に行けば良い」と語ったスコラーリ監督をあてこすって「地獄に行くのはお前だ、フェリポン」と一面で強烈なメッセージ。月額100万レアル(4500万円)を得て、更に数々のCMに出演しながらもセレソン史上最悪の醜態を見せつけた指揮官を断罪した。
ストレートかつ刺激的な見出しが目立った各紙の中で異彩を放ったのがやはりリオデジャネイロの一般紙エストラである。
64年前のマラカナンの悲劇を生んだウルグアイの逆転ゴールの場面を一面全体に用いながら見出しはなんと「パラベンス(おめでとう)」。
その小見出しには「これまでブラジルサッカー界最大の恥辱として批判され続けてきた1950年の準優勝メンバーにおめでとうを言いたい。昨日、我々は本当の恥辱とは何かを知った」。逆説的な表現ではあるが、今回のミネイロンでの大敗がブラジル史上最悪の屈辱になったと位置づけたのだ。
過激だったのは見出しだけに留まらない。ブラジルのメディアでは恒例の採点と寸評もかつてない数字が軒並み並んでいた。
異彩を放ったのがやはりエストラとジアだった。エストラは全選手の採点が10点満点でゼロ。寸評は全選手が共通して「1対7というブラジルサッカー史上最悪の赤っ恥に関わった」である。
採点に関してはメリハリをつけるのが当たり前のブラジルだけにビッグマッチでは10点の高得点や逆に致命的な醜態を晒した者には0点が付くことは珍しくないが、それでも全員にゼロが付くのは恐らく前例がないはずだ。
ジアの選手採点もエストラ同様に全選手がゼロだったが、スコラーリ監督は前代未聞のマイナス10点。その怒りが窺い知れた。