緊迫した試合での集中力の高いディフェンス
そして、このオランダ対アルゼンチンというカードは、『ロッベンVSメッシ』という個人能力に長けた2人の存在がクローズアップされ、多くの人々がこの2人のプレーに視線を注いでいただろう。
しかし、ロッベンはマスチェラーノに、メッシはデ・ヨングとクラーシに封じられ、輝きを放つことが出来なかった。
特に、ロッベンとマスチェラーノのマッチアップは見応えがあった。ビリビリとした接戦の終盤に単独で突破を図るロッベンもさすがだが、最後の最後で足を伸ばし、体を投げ出して阻止するマスチェラーノのプレーには胸が熱くなる。
点の取り合いでの劇的ゴールも面白いが、一瞬のミスも許されない緊迫した試合での集中力の高いディフェンスには違った面白さがあるのだ。
また、この試合では前述の選手だけでなく、両チームともDFラインの選手が高いパフォーマンスを見せた。
オプタ社によるパフォーマンススコア(攻撃、守備、ポゼッションでの採点)では、アルゼンチンのセンターバック、ガライが両チームトップの78点を記録。2位はオランダのセンターバック、フラールの70点だった。
それだけに、フラールがPKを失敗したことが残念でならない。この試合でチームに最も貢献した選手がネガティブなイメージで人々の記憶に残ってしまうのだ。
ただ、オランダのW杯はまだ終わっていない。日本時間13日の3位決定戦で開催国ブラジルと対戦する。この最終戦で再びソリッドな守備を見せて欲しい。
そして、アルゼンチンは日本時間14日午前4時にキックオフとなるドイツとの決勝に駒を進める。完全無欠のドイツか、接戦を制したアルゼンチンか。決戦まで中3日だ。
【了】
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