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期待感が急上昇のオランダ代表、国内では試合時間が社会問題に。虎視眈々の指揮官はPK戦も視野

text by 中田徹 photo by Getty Images

アルゼンチン生まれの王妃はオランダを応援と公言するが…

 デ・ヨングは決勝トーナメント1回戦のメキシコ戦でそけい部を痛め、今大会の出場が危ぶまれていた。中盤の守備のエキスパートでもあるデ・ヨングが、実際にアルゼンチン戦に登場するかどうか、それは試合当日まで分からない。

 ピッチ外に外を向けると、アルゼンチンで生まれ育ったマキシマ王妃はオランダを応援することを明らかにしているが、「自分の立場を考えて、そう言うしか無いのだろう。生まれ故郷は特別なはず。きっとマキシマは心の奥ではアルゼンチンを応援しているはず」というアルゼンチン国民の声もオランダでは紹介されている。

 このアルゼンチン戦には、アレキサンダー国王とマキシマ王妃はブラジルまで来ず、オランダが決勝戦に残った場合、マラカナンまで訪れるという。

 準決勝のもう1試合は、ドイツがブラジルを7-1で破った。ドイツの大衆紙『ビルト』は「さあ来い、オランダ」と挑発を始めている。ファン・ハール監督の予想ではアルゼンチン戦の勝率は「50・50」と言う。今大会、冴えに冴えた采配を見せているファン・ハール監督は、再びPK戦にもつれこむことも想定しながらアルゼンチン戦を準備している。

【了】

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