「大勝の次の試合は得点が出来ない」。ドイツはジンクス打ち破るか
さらに、攻撃陣に目を向けると、ネイマール不在の前線にボールが収まらず、ボールを失ってはピンチを招く悪循環に陥った。ここでもヒートマップを見てみると、ドイツが前後満遍なくボールを動かしているのに対して、ブラジルは前線が極端に薄い。その傾向は5失点を喫した前半に顕著だった。
主将とエースが不在となっては、どんなチームでも普段通りのパフォーマンスを見せることは難しい。しかし、ブラジルは依存度でも貢献度でもこの2人の存在が大きかった。
オプタ社によるパフォーマンススコア(攻撃、守備、ポゼッションでの採点)を見ても、ダンテがDF中最低の-50点で、ベルナルジが中盤ではフェルナンジーニョの-22点に次いで低い-12点と、低い評価に終わった。(全選手中最低はGKジュリオ・セザールの-80点)
逆にドイツは、そのチアゴ・シウバとネイマール不在という相手のウィークポイントを上手く突いて得点につなげていった。
ドイツは、この勝利で02年日韓大会以来の決勝進出を果たし、90年イタリア大会以来の優勝へ王手をかけた。しかし、「大勝の次の試合は得点が出来ない」という状況はサッカーでは通説となっている。
ドイツはそのジンクスを打ち破ることが出来るのか。決勝は日本時間14日(月)午前4時にキックオフとなる。
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