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低評価から一転、“優勝”を意識し出したオランダ。コスタリカを警戒、「初めて勝利への重圧受ける」との見方も

ベスト8でコスタリカと対戦するオランダ。国内では優位との見方が広がっているが、当然警戒もしている。そしてプレッシャーを初めて受ける試合だと指摘する現地記者も。大会前の評価とは一転、オランダは優勝を意識している。

text by 中田徹 photo by Getty Images

経験不足の守備陣の奮闘

「ここでビクトリーは始まった」

低評価から一転、“優勝”を意識し出したオランダ。コスタリカを警戒、「初めて勝利への重圧受ける」との見方も
準々決勝、コスタリカ戦の開催地サルバドールは、オランダにとって良い場所【写真:Getty Images】

 7月4日付けの『アルヘメーン・ダッハブラット』紙はこう大見出しをうった。準々決勝、コスタリカ戦の開催地サルバドールは、オランダにとってスペインを5-1で破った縁起の良い場所なのだ。

 スペイン戦のオランダは、ファン・ペルシーの美しいダイビングヘッドや、ロッベンの時速37kmのドリブル突破といった攻撃陣の爆発がフォーカスされた。しかし、明らかに経験不足の若き守備陣の奮闘もまた、本当に見事なものだった。

 W杯を前に、GKシレセンの代表キャップ数は5、DFデ・フライのそれは9、マルティンス・インディは13、ブリントは9にすぎなかったのだ。彼らを束ねても、スペインの守備の要、セルヒオ・ラモスの115キャップに遠く及ばない。

 しかし、この頼りなかった守備陣は、スペイン戦で忘れられないシーンをいくつも演出した。『アルヘメーン・ダッハブラット』紙はスペイン戦の各シーンを振り返って「シレセンはダビッド・シルバのチップシュートを重要なセーブをみせた。

 マルティンス・インディはディエゴ・コスタの頭突きの挑発に乗らなかった。ブリントはロビン・ファン・ペルシーの同点ゴールを導く“驚きのパス”を出した」と記した。そして同紙には描写されてないが、デ・フライはオランダの3点目のゴールを記録した。

 あれから3週間が経った。

「今もなお彼らが若い事に間違いないが、経験豊富なロベン、ファン・ペルシー、カイトといったプロフェッショナルに引っ張られながら熟成し、準決勝進出をかけた一戦に向け準備が整った」(『アルヘメーン・ダッハブラット』紙)

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