ジエゴ・コスタの放出。リーガワーストの借金
ただ、大黒柱であるFWジエゴ・コスタがチェルシーへ移籍したことが、香川移籍の可能性を残すこととなった。同FWを放出したことで高額な移籍金が手元に入り、資金をねん出しやすくなったのだ。
あとは加入後にポジションがあるかという話になるが、通常敷いている4-4-2のシステムからトップ下を置く4-2-3-1に変えることで、彼を起用することもできる。ときおり後者のシステムを用いることもあるだけに、それも可能だろう(編注:アトレティコはFWビジャも手放し、攻撃の駒が手薄になっている)。
最後の課題はクラブの借金だ。ジエゴ・コスタの移籍権で獲得資金はある程度ねん出できるが、アトレティコはリーガワーストと言ってもいいほどの負債を抱えている。
チェルシーから支払われるお金を負債の返済に回して安価で将来性のある選手を買うことが既定路線となりそうだが、香川には戦力としてだけではなくマーケティング面での付加価値も付いてくるだけにクラブとしてはその点も見逃せない。日本代表の10番は魅力があると言えるだろう。
ACミランの本田圭佑の例、香川のマンチェスター・ユナイテッドでの例が示すように、グッズの売り上げ、日本人観光客の増加が期待される。近年、日本ではスペインバルが増え始めており、同国への関心が高まっている。
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