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しゃべりすぎた日本代表。対戦国密着取材から見えたメディア対応の違い。記者への厳しい環境がサッカー文化の醸成促す

連日メディアに載る選手コメント。しかし、これは他国と比べれば特殊な状況だ。選手たちはしゃべりすぎることで間接的に意見のズレを知り、対立軸が生まれてしまう。そして、日本も厳しい取材制限を敷くことで記者は各国の幅広い取材を求められ、サッカー文化の醸成に繋がる。

text by 清水英斗 photo by Getty Images

グループC対戦国密着取材で分かった各国のメディア対応

しゃべりすぎた日本代表。対戦国密着取材から見えたメディア対応の違い。記者への厳しい環境がサッカー文化の醸成促す
日本代表の場合は、選手のコメントがほぼ毎日メディアに載る【写真:Getty Images】

 1分け2敗でブラジルを去った日本代表に関する総括が、さまざまなメディア上で行われている。結果は悔しいものだが、このW杯を本気で戦ったからこそ、次につながるものが得られると信じている。

 そして筆者が、コートジボワール、ギリシャ、コロンビアと3つの合宿地を回ってお送りしてきた『対戦国密着レポート』も、今回を最終回として総括したい。

 ライバルたちの合宿地を取材する中で、共通して感じられたのは、チームのメディア対応の少なさだ。

 FIFA主催の大会に出場するチームには、必ず設定されるインタビューの機会が2回ある。一つはスタジアムでの前日練習の後。そして、もう一つは当日の試合後だ。

 監督の記者会見と並行し、どのチームも必ず『ミックスゾーン』が設定され、そこを通ってバスに乗ろうとする選手に対し、各記者が自由に話しかける形で取材が行われる。足を止めない選手もいるが、基本的には1試合につき2回はこのような機会がある。

 しかし、日本代表の場合は、それ以外の日も含めて選手のコメントがほぼ毎日メディアに載る。

 それはつまり、試合前日と当日以外にも日本代表は合宿地のイトゥでメディア対応の時間を設け、選手がそれに対応しているからだ。

 ただし、全員が毎日応じるわけではなく、今回は約8人ずつが日替わりで出席し、椅子に座る形で5~10分程度のインタビューとなった。そのぶん、練習後のミックスゾーンはない。選手のコンディショニングや、集中力の維持という面で、配慮されたメディア対応ではある。

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