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敵は内にあり。アルジェリア戦へ慢心を警戒するドイツメディア。西ドイツ時代に2戦2敗も余裕漂う

text by 本田千尋 photo by Getty Images

レーブ監督は警戒を緩めず「我々は恐ろしく注意を払わねばならない」

 そこでトリプルボランチの最後の一枠は、シュバインシュタイガーとケディラ、どちらになるのか。

「サミにとっては1試合休養を持てたことは良かった。バスティアンは試合開始からプレーしたが、おそらく90分はまだ早すぎる(アメリカ戦で先発出場:76分にゲッツェと途中交代)」としてわずかにケディラが優位に立っているようだ。

 しかし、「どちらをスタートさせるのか、まだなお決断を下さねばならない」と、アメリカ戦でのバイエルン勢によるトリプルボランチの好パフォーマンスもあってか、レーブの中では未だ思案が巡っているようである。

 もちろんレーブは指揮官としてアルジェリア対策を怠ってはいない。「金曜日に1時間の長きに渡ってこれまでのアルジェリアの試合をじっくりと観た」としながら、アルジェリアの印象を語り、警戒を緩めてはいない。

 デュッセルドルフ・エクスプレス誌も「レーブの威嚇射撃:恐ろしく注意を払え!」とレーブの「我々は恐ろしく注意を払わねばならない」というコメントから見出しを作成している。

 国内にいるドイツ人の中には「未だアルジェリアに勝利したことはないんだ(西ドイツ時代に2度対戦し2度とも敗戦)」という声もある。

 それでも大勢は対戦相手ではなく、こちら側の油断や慢心を警戒しているようだ。敵は内にあり。アルジェリアを前にしてのドイツのスタンスは、その一言に尽きる。

【了】

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