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英国人記者が見た日本代表。弱いメンタル、脆すぎる自信、間違えた戦術、JFAからの無理難題

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

ザックの戦術に誤り。1点を奪えば良い後半、捨て身の攻撃を指示

 同様に、前半の最後に岡崎慎司のヘディングによって試合を振り出しに戻したことで、日本の守備陣は冷静な頭脳を取り戻せるはずだったにも関わらず、後半に入ると一層パニックに陥ってしまった。

 日本の守備陣は、後半開始から投入されたハメス・ロドリゲスに翻弄された。そして10分後、彼に引きつけられる形でジャクソン・マルティネスをフリーにして再びリードを許したのだ。(内田篤人は誰をマークすべきだったのだろうか)

 これは、日本が試合の状況に適応できないことを示すものだ(日本サッカーの一般的な問題といえる)。次のラウンドに進出するためには1ゴールを挙げれば良いという状況で、捨て身の攻撃を繰り出す必要があったのだろうか? そして、彼らはコロンビアが張り巡らせた罠にあっさりとかかってしまった。

 また、これに関してはザッケローニ監督の過失でもある。そもそも、ザックはこの試合だけではなく、この前の2試合でも戦術の選択を間違えた。

 コートジボワール戦では、ダイナミックでポジティブなプレーを披露していた長谷部誠を前半のみで下げて、プレースピードが遅く、横パスばかりの遠藤保仁を投入。そして、後半の日本は信じられないほど守備力を脆くした。

 第2戦ギリシャ戦では、守備を固めた10人の男たちを相手に突破することが可能な選手を投入せず、相手にも決勝トーナメントへの希望を与えてしまった。

 それにも関わらず、日本は再びピッチ上での規律もフォームも失っただけでなく、ディフェンスの組織とリーダーシップをも失った。そして、DFラインと中盤の間に広大なスペースを残して闇雲に突っ込んでいくことでゴールを奪おうとした。

 その様子は、どう見ても黄色いユニフォームの選手がゴールを挙げることを感じさせるものだった。

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