「なんという駄目プレーだ! 日本人…それか中国人とかじゃあるまいし」
思えば、第2戦のギリシャ戦で日本の評価は大きく地に落ちた。ともに「大会中もっとも退屈な試合」をした相方であるギリシャはしっかり勝ち抜けているのだから、「あの試合は実力が出せなかっただけ」などという言い訳もできない。
「自分たちの試合ができなかった」と選手たちは言うが、とくに日頃から日本代表をフォローしているわけではない海外のW杯視聴者やメディアにとっては、彼らが目にしたものこそが、「日本の試合」だったのだ。
しかし前回も書いたように、日本サッカーの“一般的な”評価は、もとよりそれほど高くない。それをあらためて痛感したのは、スペイン対オランダ戦の中継を観ていた時だ。BeINスポーツの解説者は、ファン・ペルシーのドリブル突破に一対一で応戦しようと出て行ったGKカシージャスについて、「なんという駄目プレーだ! 日本人…それか中国人とかじゃあるまいし。スペイン人とは思えないプレーだ」と言い放ったのだ。
駄目プレーの代名詞=日本人!?
日頃抱いている印象がそのまま口から出たのだろう。
ドログバ旋風に翻弄されたことにスポットライトが当てられたコートジボワール戦、「今大会でもっとも退屈な試合」と言われ、「W杯という場にいるにふさわしくない」と、失格の烙印を押されたギリシャ戦、そして、対戦相手の引き立て役となり、自分たちのパフォーマンスについては関心さえ集まらなかったコロンビア戦。
以上が、日本代表がこのブラジルW杯の3試合を通じてフランスメディアに与えた印象だ。
それにしても、もういい加減やめてもらいたい。試合の展開がつまらなくなるたびに「日本対ギリシャ戦の次に退屈ですね」と引き合いに出すのは……。
【了】
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