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スペインメディアが見た日本。「日本代表はボールを手にした。だが、最も大事なものに欠けていた」。低い枠内シュート率、明暗を分けた決定力の差

text by 山本美智子 photo by Getty Images

香川、本田、大久保、岡崎で4/13回(30%)。ジャクソン&ハメスで3/4回(75%)

 これを選手別に見ると、両代表の決定力の差は更に明らかになる。コロンビアは、PK以外にプレーからジャクソン・マルティネスとハメス・ロドリゲスが得点を決めたが、ジャクソンが放ったシュートはたった2回。その2回がゴール枠内に入り2得点に結びついているのだから、まさにこの試合における的中率は100%ということになる。

 そして、ハメスもやはりシュートを放った数は2回だけ。そのうち1回をゴールに変えたのだから、その確率は50%。二人合わせて75%という決定力の高さだ。

 一方、日本代表は香川、本田、大久保、岡崎の4人で実に13回ものシュートを放っているが、ゴール枠を捉えたのはそれぞれが1回だけ。数字にすれば30%だ。

 もっとも、これはアス紙によるアス紙の統計データだ。公式発表に右に倣えの日本メディアには理解しがたいかもしれないが、スペインではFIFAやスペインリーグなど公式機関が提示するデータとは別に、個々のメディアが自社固有のデータを駆使している。

 公式データとぶつかることがあっても、公式機関や主審だって誤ったジャッジのもとデータを公表し、後から改正することもあるのだから、と堂々としたものだ。

 もとい、FIFAが出している“公式データ”はというと、日本代表のシュート回数は23回、コロンビアは13回だ。だが、ここで大事なのはシュート回数が変わったところで結果は変わらないという点だろう。

 日本代表がシュートを17回放とうが、23回放とうが、入ったゴールの数は1、コロンビアが9回打とうが、13回打とうが、4得点決めたという事実は変わらないのだ。

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