バロテッリで分裂? 協会組織再編の可能性も
主将のブッフォンなどは冷静に負けを認めていた。「失敗の日だ。僕らにとってもっとも悲しい一日になってしまった。イングランド戦の内容でずいぶん持ち上げられていたが、2試合で1点も取れなかったという厳しい現実を直視するべきだ。主審は確かに僕らを助けてはくれなかったけど、敗因を他者に求めてはいけない」と厳しい表情で語った。
そして彼は厳しい言葉を若手に向ける。「こういう時、ピルロやデ・ロッシ、キエッリーニにバルザーリ、そしてこのブッフォンのような年寄りが問題にされ、『代表を引退させるべきなんじゃないか』と言われる。ただ敬意を払って欲しい。彼らはピッチで実績を出してきており、今も出している。将来性は問題じゃない、今出すべきなんだ」と語った。
これにはデ・ロッシも同調する。「今回のことをきちんと反省し、次からは真人間にプレーしてもらいたい。カッコ付けのアイドルじゃなくて。そんなヤツは代表に必要ない」。
それを受けて当然ながら、地元紙では「バロテッリに対する非難か」というニュアンスで報じられている。コリエレ・デッロ・スポルトに至っては、「バロテッリの態度を巡り、選手内のグループが二分していた」という記事まで組まれていた。
そしてプランデッリ監督は、試合後の記者会見で辞任を表明。「FIGC(イタリアサッカー連盟)の首脳と話し、辞任の意思を伝えた。技術面でプロジェクトが失敗した責任の一端は私にある」と語った。
さらにFIGCのアベーテ会長も「FIGCの中でもっと活発な議論が行われるきっかけとなるために辞める」と語った。地元紙では後任として元ミランのアレグリ監督や元ガラタサライのマンチーニ監督、あるいは元ゼニトのスパレッティ監督の名が挙げられている。
2大会連続で決勝トーナメント入りを逃したイタリアは、組織の改編までを迫られる事態となった。
【了】
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