同点には追いつくが、浮き彫りになった欠陥
そのことを見越してか、一方でガーナ代表の右SBアッフルは何度も攻撃参加した。中央を重点的に抑えれば、ドイツ代表はSBを使ってサイドをえぐることができない。背後のスペースを突かれる恐れがあまりないアッフルは、攻撃に専心することができた。ボアテングがサイドに流れて起点となって、アツとともにアッフルも前線へと駆け上がる。
そうした状況にあってドイツ代表は51分にミュラーのクロスからゲッツェが決めて先制に成功するが、すぐさま54分には、アッフルのクロスから、アイェウにヘッドで同点弾を叩き込まれてしまう。
さらに63分にはショートカウンターからギャンが勝ち越し弾を突き刺した。中盤でアイエゥのプレスを受けてラームがケディラへパスしたところを、ムンタリがカットしてラストパスを送る。2得点ともガーナ代表のプレッシングが功を奏した形となった。
ドイツ代表も意地を見せて、71分に左のコーナーからヘーヴェデスがヘッドで逸らして、クローゼが押し込んでスコアを2-2とする。その後一進一退の攻防が続いて、そのままゲームはドローに終わった。
指揮官アッピアーの知性によって、ドイツ代表はちょっとした構造的欠陥を浮き彫りにすることとなった。
グループリーグ最終戦の相手は、ガーナ代表と同じく走力を武器とするアメリカ代表である。
【了】
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