「落胆の日本とギリシャ、手詰まりに終る」
日本―ギリシャ戦を受けてのオーストラリアの反応はどうだったのか。同じアジアの同胞ではあっても、残念ながら、前回に書いた「数ある試合の一つ(One of them)」という扱いから変わりはない。
オーストラリアのメディアは、日本戦に限らず自国以外の試合は自前の記事ではなく通信社の配信記事を使う。しかも、オーストラリアのメディアは、News CorpとFairfax Mediaという2つの巨大メディア・コングロマットの寡占状態。その結果、幾つもの媒体が同じ通信社の記事を配信していたりで、実に代わり映えがしない。
全局を挙げて今大会をフィーチャーする準国営多言語放送局のSBSの見出しは「ザック、日本の創造性の欠如をぼやく」。さらには導入部分で「ザッケローニは、日本を瀬戸際に追いやったギリシャ戦の力ないドローに失望した」と続き、その後は淡々とザッケローニ監督の試合後会見でのコメントが書き連ねられた。
国営放送のABCとFairfax系のメディアは、「落胆の日本とギリシャ、手詰まりに終る」との見出しのロイターの記事を掲載。「日本はゲームを支配したが、W杯予選10試合で4ゴールしか許していないギリシャの堅固な守備陣を前にチャンスを活かすことはできなかった」と10人で守り抜いたギリシャの守備を称えた。
FOX Sportsなどが掲載したAFPの配信記事は「日本とギリシャのお粗末なスコアレス・ドローがコロンビアに利益をもたらす」と、3戦目を待たずしてグループ通過を果たしたコロンビアとの対比に言及。