スペインが最も評価したのは川島永嗣
試合の放送中も何度も「日本、ゴールを決めたいが決められない」「気持ちはあるが、できない」の言葉が繰り返された。マルカ紙はその状況を「日本代表は、パスをつなぐコンビネーションプレーを飽きずに繰り返したが、ギリシャを容易に抜き去ることはできなかった。そこで他と差をつける9番が不足しており、その代償を払うことになった」と説明した。
第一戦での日本戦を「日本にはドログバがいなかった」と評したスペインメディアがあったが、今回の試合でもスペインメディアは再び、日本の9番の不在を指摘されることになった。
ちなみに、このギリシャとの対戦でman of the matchに選ばれたのは本田だったが、スペインのメディアが選手ごとにつける評価で、最も高い評価を受けたのは本田ではなく、日本の守護神・川島だった。
中継でも、「日本のW杯参戦に大きく関与したのは川島であることを忘れてはなりません」とコメントされるなど、その守備力はあらためて世界に見せつけられた。だが、これは諸刃の剣でもある。川島の活躍が目立つということは、それだけ、日本のゴールがギリシャに狙われたことを意味するからだ。
それでもマルカ紙は「日本は最後まであきらめず、頑張った。長友と内田の両サイドバックが攻め上がることもあり、それに本田、香川、遠藤が加わり、内側から外側からボールを触ったが、その結果はフラストレーションとなった」と日本代表の奮闘を認める同情的な内容だった。
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