「試合のことをずっと考えたし、悔しいという思いしか湧かなかった」
サポートメンバーに甘んじた4年前の南アフリカW杯での屈辱を胸に、ボルシア・ドルトムント、マンチェスター・ユナイテッドで高度な国際経験を積み重ね、満を持してブラジルW杯に挑んだはずだった香川真司。
ところが、14日の初戦・コートジボワール戦は持ち味のゴール前の鋭さを見せるどころか、守備に忙殺されるばかりで、後半41分に柿谷曜一朗と交代。まさかのシュートゼロに終わった。
普段から自分のパフォーマンスに対する反省を欠かさない彼だが、さすがにこの日はショックが大きすぎたのか、ほとんど眠れなかったという。
「試合のことをずっと考えたし、悔しいという思いしか湧かなかった。それと昨日の夜に十分、向き合ったので、また明日の練習からしっかりやりたい。
悔しかったのは、やはり自分たちのサッカーができなかったというのが率直にあって、また個人的にも何もできなかったと感じた。
ただ、この4年間W杯のためにみんな頑張ってきたし、リーグ戦だから必ずしも1試合目で敗退するわけではない。次の試合に向けてしっかり準備して、絶対に次は勝ちたい」
あれから4日が経過し、彼らは19日のギリシャ戦の地・ナタルへ移動してきた。決戦の地であるエスタディオ・ダス・ドゥナスで試合前最後の報道対応に姿を表した香川は、開き直った表情でこう切り出した。
「もう勝つしかないんで。とりあえずもう、それしか言えないというか。そのために僕たちはこの数日しっかりと調整してきましたし、自分の口から言えるのはもう『試合に勝つ』ということだけ。結果を残す、それだけですね。
相手の分析はもうしているし、自分たちもそれは理解している。そこを突くだけなのかなと思います」