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【ギリシャ密着!】キャンプから見えた“堅守の国”の日本対策。ザックジャパンはどう戦うべきか?

text by 清水英斗 photo by Hideto Shimizu , Getty Images

スルーパス封じとカウンター狙い

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ギリシャ代表が練習に使っているセルジッペ州の所有するスタジアム【写真:清水英斗】

 結局メニューは何も見られなかったが、ピッチ上にはいくつかの準備の跡があった。ハーフウェイラインの少し向こう、センターサークルの先端辺りにミニゴール、そして左サイドと右サイドには2本ずつの約3m間隔のポールが立てられている。縦幅が半分よりやや広く、横幅はすべての幅を使ったフィールド設定だ。

 一方、ペナルティーエリアの横方向のライン上には、真ん中に2本のポール、サイドはペナルティーエリアの角に1本のポール、そこから約3m外側にもう1本立っており、これが逆サイドにも同じように設定されている。これをどう見るか。

 カウンターのトレーニングだとすれば、ペナルティーエリアの横方向のライン上に立てられたポールは、ここを日本のスルーパスで通されるなというポイント設定で、ハーフウェイラインの向こうに置かれた中央、左サイド、右サイドのミニゴールとポールは、そこがカウンターで縦パスを入れる目標となるだろうか。

 3日間を通して、全体的には、やはり奪ったボールからのシンプルなカウンターを意識しているように感じられた。

 ギリシャ戦については、大きく分けて二つの方針が考えられる。

 一つは「トゥマッチ」に相手をリスペクトする方法だ。ギリシャのショートパスは、パスを出す側も受ける側もそれほど上手くないので、あえて相手にボールを持たせる。そして日本のほうが我慢強く耐えながら、カウンターを狙っていく。

 これはギリシャにとっては、やりにくさを感じる方法だろう。しかし、自陣ゴールに近くなるとギリシャの高さが脅威になるので、ディフェンスラインはある程度の高さを保たなければならない。

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