6.4cmの身長差は必ず利用してくる
15日の記者会見では、フェルナンド・サントス監督も「日本の特徴はわかっている。弱点も含めてだ」と口にした。コートジボワール戦で2失点を喫するきっかけとなった日本の左サイドが、その弱点の候補と考えられたが、それについて質問が飛ぶと、
「フットボールはミスのスポーツだと思う。ゴールが決まるときは、必ず守備のミスがある。2つのゴールは、必ずしも日本の弱点を証明するものではない。守備時には他の場所でも起こり得るものだ」
と、一般論でかわした。他の質問に対しても、サルピンギディスは一般論でかわし続け、眼光鋭いチーム広報はそれに対して満足そうに頷いていた。こんなところでポロッと情報が出るはずもない。
とはいえ、ギリシャと日本の特徴を考えれば、ある程度のことはわかる。
ギリシャはショートパスも使うが、その精度やテンポについては高いレベルではない。やはり危険なのは空中戦の能力と、サイドからのカウンターアタックやクロスボールだ。
日本代表の平均身長は177.9cm。ブラジルW杯参加32ヶ国中、チリの一つ上に位置する31位だ。一方、ギリシャは184.3cmで4位。この6.4cmの差を、ギリシャは必ず利用してくるだろう。
さらに、親善試合のコスタリカ戦、ザンビア戦、そして初戦のコートジボワール戦の内容を踏まえると、日本は相手チームがサイドに人数をかけてきた場面で失点につながることが非常に多い。この弱点はギリシャのストロングポイントにも重なるため、相手は当然意識しているはずだ。空中戦、サイド攻撃を防ぐためのメンバー構成が期待される。
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