開幕直前の偽9番といった戦術を巡る議論はなんだったのか
サルバドールの地でドイツ代表がポルトガル代表を4-0のスコアで打ち砕いて、一夜明けると、朝刊には華やかな見出しが躍った。
「ドイツにとって夢のようなスタート(Traumstart fur Deutschland)/ ルール・ナハリヒテン(Ruhr Nachrichten)」
「ミュラーがドイツにW杯タイトルの夢を見させる(Muller lasst Deutschland vom WM-Titel traumen)/西ドイツ新聞(WESTDEUTSCHE ZEITUNG)」
「ミュラー! ミュラー! ミュラー! 夢のようなスタート:W杯、オレたちはここにいる!(Muller ! Muller ! Muller ! Traumstart : WM,wir sind da !)/デュッセルドルフ・エクスプレス(Dusseldorf EXPRESS)」
大まかな論調としては、各紙とも右SBに配置されたボアテンクがロナウド対策として成果を上げたこと、4-3-3の新布陣が機能したこと、ミュラーがハットトリックと大活躍したこと、フンメルスの負傷、そして首相のメルケルが観戦、試合後のロッカールームを訪れたことで紙面は構成された。圧勝に興奮している様が伝わってくる。
レーブが初戦で披露してポルトガル代表を粉砕した新システムは、結果が伴ったこともあってか、高い評価を受けている。西ドイツ新聞は、「ポジティブな驚き」として、開幕直前のKicker誌による偽9番といった戦術を巡る議論はなんだったのかと、代表チームの戦術とコンディションを評価した。
「ドイツがポルトガルを支配した」として、ルール・ナハリヒテンも記事の中で4-3-3を解説しながら、ゲッツェ、エジル、ミュラーの前の「3」を「クリエイティブな精神」としている。