ギリシャのここに注意せよ
正直に言えば、ギリシャを恐れる必要はない。日本にとっては相性の良いチームであり、コートジボワール戦では見せられなかった自分たちのスタイルを堂々と披露すればそれなりに結果はついてくるはずだ。
しかし、そんなギリシャにも当然注意しなければならない点はある。まずはエースストライカー、コスタス・ミトログルの存在である。
ミトログルはギリシャの絶対的エースとして君臨する大型のストライカーで、ここ数年で完全に“化けた”選手である。もともとは決定力に欠けるストライカーであったが、ルーマニアとのプレーオフでは2試合3得点と爆発し、ギリシャリーグでも12試合で14得点を奪った。
体が強く、味方を使うことも達者で、細かいエリアでも繊細にボールを扱ってみせる。もはや何でもできるオールラウンダーへと成長し、現在世界で20本の指に入るストライカーだと個人的には見ている。今年に入ってからはコンディションを急激に落とし、第1戦のコロンビア戦でも30分弱の出場に留まったが、フリーにするには危険すぎる男である。
また、平均身長が184.6cmというように大柄な選手が多く、セットプレーやクロスボールも要注意。特に、左サイドでボールを持った際、右サイドハーフのディミトリス・サルピンギディスは積極的にペナルティエリア内へと侵入してくるため、大外のケアは常に警戒したいポイントである。
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