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日本代表 10年前

軍事政権下のタイ、民心掌握のためW杯を強引に無料放送。日本代表ユニフォームを着る若者の姿も

text by 長沢正博 photo by Masahiro Ngasawa

日本代表の巨大広告も登場。タイメディアは香川と山口に最低点

軍事政権下のタイ、民心掌握のためW杯を強引に無料放送。日本代表ユニフォームを着る若者の姿も
バンコクを走る地下鉄MRTのチャトチャック駅には各日本代表選手の巨大広告が登場【写真:長沢正博】

 現在、テレビなどで連日、グループリーグの模様は放映されているが、日本が逆転負けしたコートジボワール戦に関しては、その他強豪国の報道に隠れて、大きく取り上げている記事は見当たらない。

 大手スポーツ紙(電子版)では試合後の採点で、出場時間の短かった柿谷曜一朗の採点なしを除いて、この試合の全出場選手中の最低点にあたる5点を日本代表の香川真司と山口蛍に付けていた。最高点8点はコートジボワール代表のDFセルジュ・オーリエが唯一マーク。日本代表の最高点は先制点をあげた本田圭佑の7点だった。

 また、同媒体の別の記事では、敗戦後にゴミを片付ける日本人サポーターを取り上げ、「彼らに拍手を」と好意的に扱っていた。

 一方、バンコクを走る地下鉄MRTのチャトチャック駅には、日本代表の本田、香川、内田篤人ら各選手の巨大広告が登場(6月1日-30日まで)。日本サッカー協会の企画によるもので、「Cheer for JAPAN, team of Asia!」のコピーの下、日本代表の今大会の試合スケジュールなども告知されている。

 同駅はバンコクの観光名所のウィークエンドマーケットに程近く、世界各国の観光客が利用している。大勢の人が日本代表の雄姿を目に留めるはずだ。

 有数の親日国であるタイ。最近では、日本代表のユニフォームに身を包んだタイの若者を見かけることもある。ぜひ、残りの2戦で立て直してグループリーグを突破し、日本旋風をここタイで巻き起こしてほしい。

【了】

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