親日国のオーストラリアだが、初戦の関心度は低かった
“One of them”に過ぎない――。これが、日本がコートジボワールに敗れた後のオーストラリアのメディアの日本戦の扱いに対する偽らざる感想だ。
捕鯨問題など数少ない例外を除けば、基本、親日国のオーストラリア。サッカーの世界では同じアジアの同胞と言うこともあり、「日本は応援する」と言うシンパは多い。しかし、現実では、それがメディアでの取り扱いには反映されない。今回のW杯が始まっても、日本の動向を詳報する記事は多くはない。
今日のコートジボワール戦を受けてのメディアの取り上げ方も実にシンプルなものだった。これには、日本戦に前後した行われた試合の組み合わせや結果が大きく作用している。
というのも、日本戦に先んじて行われたのは、イングランド対イタリア。旧宗主国である英国の中核をなすイングランドを応援する英国系の住民は、オーストラリア国内に非常に多い。
そして、イタリアに関しては、オーストラリアのサッカー・ファンの多くが未だに06年W杯のベスト16のロスタイムの疑惑のPK判定のことを「卑怯」と根に持つ。そんな事情もあって、欧州のサッカー強国同士の対戦にはおのずと注目が集まり、その分、この試合のカバレージは大きくなる。
さらには、コスタリカ対ウルグアイでは、今大会で現時点での最大と言える番狂わせが起きた。その試合も驚きをもって比較的大きく報じられた関係で、日本戦の扱いは相対的に下がらざるを得なかった。
それでも、W杯となるとどの試合もきちんとフォローされる。試合から、ある程度の時間を経て出揃ったオーストラリア国内の主要メディアの見出しを拾ってみると、以下のような感じになる。