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【ギリシャ密着!】情報が筒抜け、一般客も泊まるホテルに滞在。監督が頭を悩ますEUROとの勝敗規定の違い

text by 清水英斗 photo by Hideto Shimizu

「何人かの選手は、何失点しても同じではないということを、わかっていなかった」

 ここでサントス監督が語ったポイントは、実は大会前から気になっていた。ギリシャの勝負強さは、誰もが理解している。どんな強豪を相手にしても、引き分けに持ち込む力を持っている。

 ところが、グループリーグで勝ち点が並んだときには、当該チームの勝敗によって勝ち抜けが決まるユーロ選手権と、得失点差によって決まるW杯では、些細な規定の違いにも思えるが、大きな違いだ。特にギリシャのようなチームにとっては。

 そんな状況もあり、ギリシャにとっては絶対に与えたくなかった先制点は、少なからず選手に同様を与えたようだ。「最初の失点により、数人の選手はどうやって集中すればいいのか、わからなくなった。全員ではない。何人かの選手は、逆転を目指してすごくがんばっていた。これはポジティブなポイントだ」とサントス監督は語っている。

 また、勝ち点が並んだときに得失点差によって順位が決まるW杯の規定についても「ゴールができなければ、せめて失点を減らすことがW杯では必要だった。何人かの選手は、何失点しても同じではないということを、わかっていなかった。せめて0-2で終わらせるべきで、3点目は絶対に与えてはいけなかった」と言及した。

 今大会限りで退任することが決まっているサントス監督だが、選手との関係について聞かれると、「何もネガティブなことはない。これが最後だ。ベストを尽くす。トレーニングでも試合でも、私と選手の関係はすごく強い。

 しかし、個人の意見だが、そういうことは試合に関係ないのではないかと思う。なぜなら、オランダは監督と選手の関係がどうかわからないが、スペインに5-1で勝っただろう?」と締めくくった。

【了】

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