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ドイツを知る男、遠藤が語る“切り替え”の重要性。「気持ち切れるのは良くない。落ち込んでもしょうがない」

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「クロスを上げられる前のボールの失い方にもっとクローズアップすべき」

「相手の中盤のプレスが速いというのは想定済みだった。ボールを取った後のビルドアップがぎこちなかったかなというのはあったんで、ひっかけてカウンターっていうのが前半から何度もありました。結果的にそれで2失点してしまった。

 ボールを取った後のセカンドプレーくらいまではセフティにやれれば、失点の場面もなかったんじゃないかなと思いますし、前半からもう少し高い位置でボールを回すことができれば、もうちょっと自分たちのリズムになれたんじゃないかなとは思いますね。

 後半になればスペースが空いてくるので、そこをうまく使えれば、自分たちもビッグチャンスを作れたんじゃないかなとは思います。実際、シュート数も少ないですし、ホントのビッグチャンスもほぼなかった。

 そこが反省点だと思いますし、2失点ともクロスからなので、クロスを上げられる前のボールの失い方にもっとクローズアップすべきですね。中盤の位置でボールを奪われると、鋭いカウンターが待っているのは次のギリシャ戦も一緒だと思うので、そこはうまく修正する必要がありますね」

 彼は直前テストマッチ3試合が順調に来ていること、チームへの期待が非常に大きいことなどを踏まえ、「今の雰囲気はドイツ(W杯)の時に似ている」と発言。本大会の戦いに警鐘を鳴らしていた。

 奇しくもこの初戦は、8年前のオーストラリア戦同様、前半のうちに先制しながら、後半に逆転負けを食らうという最悪のパターンになってしまった。1-3と1-2というスコアの違いはあるが、初戦黒星発進という事実は共通している。ここからチームを立て直すためにも、最終的に惨敗したドイツの苦い経験を知る遠藤が率先してチームをまとめていく必要があるだろう。

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