有意義だったザンビア戦。その経験が生きることに期待
日本は現地時間14日、レシフェのペルナンブコ・アリーナでW杯初戦のコートジボワール戦を迎える。
コートジボワールと戦う上で気を付けなければいけないのは、やはりアフリカ勢特有のアスリート能力の高さとフィジカルコンタクトの強さ。“仮想コートジボワール”として臨んだザンビア戦でもそういった面で苦しめられたのは記憶に新しい。
特に初速の速さは攻撃面だけでなく、守備でもアフリカ勢の大きなアドバンテージになる。爆発的な瞬発力で足を出してくるので「来た!」と思った時にはもうボールを突かれているといったシーンがザンビア戦でも見られた。
彼らはヒザ下も長いので、ザックジャパンの選手たちにとっては、球際の攻防のところで予想以上に速く、深く足が伸びてきたという印象だっただろう。
ザンビアは後半になってガクンとペースが落ちたが、1週間前に米国入りした日本代表と異なり、彼らは試合のたった2日前に母国から20時間以上かけ、しかもトランジットなど負担のかかる旅程で現地入りしたばかりだったため、コンディション的にハンデを負っていた状態だった。
しかし、コートジボワールは当然、初戦に照準を合わせて調整してきている。コートジボワールは選手の質でもコンディション面でもザンビアより間違いなく上だ。
長友佑都は「一対一で負けている部分で、ザンビア相手に負けていたらコートジボワールの前線の選手に勝てるわけがない。ネガティブには捉えてはいないけど、気を引き締めないとこのままではW杯が1つのお祭りで終わってしまう」と警鐘を鳴らしていた。
だからこそ、本番前にアフリカ勢と戦う時の感覚をつかめたこと、そしてそれまでプラン通りに準備が進んでいたが故に少し欠けていた印象もあった危機感も覚えることができたのはよかった。
そういう意味でもザンビア戦は非常に有意義な一戦だったし、コートジボワール戦ではその時の経験が生きる場面が出てくることを期待したい。