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「特攻隊長的な役割は僕がやるべき」。岡崎が語る自己犠牲の精神。「そういう自分がチームのストロングポイントになる」

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「特攻隊長的な役割は僕がやるべき」。身を挺して切り込み役に徹する

 同じ境遇を味わった内田篤人と今回、右サイドのタテ関係で戦うことになるのは、何かの因縁だろう。

「ウッチーとは南アの時の話は全くしない。お互いそこまで深刻に考えてこの4年やってきたわけでなくて、お互いに切り替えたとは思う。

 4年経った今、改めてW杯にきて、そういうこともちょっとは頭に浮かぶかもしれないけど、W杯を経験しているので、気持ちの持ちようが分かっているというか、自分が負けなければ悔いはのこらない。

 実際、南アでも出た時には自分の仕事もできたし、1点も取れた。チームの役には少なからず立てたとは思う。結局は自分のよさを出すことだ思いますね」と岡崎は完全に過去の苦い経験を乗り越えて、今大会に臨めているようだ。

 さまざまな紆余曲折を経て、自然体で大一番を迎えようとしている岡崎ではあるが、ゴールへのイメージや意識は高める努力をしている。

「インザーギのゴールシーンをユーチューブで見たり、他のFWのゴールシーンを見たりしています。『こいつはなんでこんなにずっとゴールを狙い続けるのか』と。『パスを出せ』とか、いろんな声が入ってくると思うけど、ゴールだけ見て、ゴールを取っている選手のシーンを見ています。

 コートジボワールも前線の能力はずば抜けていると思うし、前線の組織としてもちゃんとやれば、できる選手が揃っている。ただ、攻撃に力が入った時に守備がおろそかになる場面はある。

 そこは自分たちも集中しないとそうなるし、試合になってみないとわからない。相手がどう来ても対応できるようにやらないといけないと思います。

 最後のところは気持ちだと思う。そういう部分で自分がチームを引っ張れるように。前回(ザンビア戦で)ケガした時もそうですけど、ああいうのができるのが自分。特攻隊長的な役割は僕がやるべきだと思っています」と岡崎は自らが傷ついても、身を挺してチームの切り込み役に徹していく構えだ。

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