覚えておくべき攻撃パターンと守備の弱点
――結局、攻撃ではジェルヴィーニョへのロングボールが目立つ、と。
「ええ。もう一つは左サイドの攻撃。左サイドのジョバンニ・シオの位置取りに特徴があります。右サイドのサロモン・カルーが開いているのに対し、シオは内側に絞るんですよ。そして生まれたスペースへ左SBのアルトゥール・ボカが入ってくる。
35分のシーンでは、そこのスペースでヤヤ・トゥーレからボールを受けたボカが、迷いなくアーリークロスを上げるんですよ。これもコートジボワールの攻撃の特徴ですね。ボカは、中が1枚でも早いタイミングで上げるし、中もそれをわかっていて突っ込む。このパターンからの得点はありませんでしたが、攻撃の大きな特徴ですね」
――左サイドと対面する日本の右サイドは、このパターンを覚えておくべきですね。
「分析レポートに出すなら、その2点ですね。正直言って、細かい賢さはないというか。上げるふりをして中に入れてコンビネーションで崩すとかはないですね。それがアフリカといえばアフリカなのかもしれませんが。ボーンと入れて、ボーンと打つ(笑)」
――それでもこの試合、最後は2対2になってしまうというところがコートジボワールの凄さですね。では、コートジボワールの守備についてはいかがでしょう。
「ベルギーのビルドアップの仕方を見ないといけないですが、MFは中央で3対2なのでベルギーは自由じゃないわけです。それもあってコートジボワールはプレスに来ない。コートジボワールの中盤の3人は、3人が横に並んでゾーンで守っている。
始まって7分くらいですかね、何回かのコートジボワールの守備で見ました。それで、何が起こるかというと、ベルギーのドリエス・メルテンスとかがスルスルと間に入って来たとき、つかみ切れなくなるんです。ベルギーのアタッカーが間に入って来たとき、誰が行くのかがはっきりしていない」