連覇だけを目指す、デル・ボスケの自信
――コンフェデレーションズカップでは、各スタジアムでスペインに対するブーイングが起こりました。W杯でも同様のことが起こる可能性を危惧してはいませんか?
「いいや。大袈裟に扱うこともないよ。私たちに対するブーイングが起こるのは普通のことだろう。フットボールファンは劣勢に立たされているチームを応援するものだし、私たちはブラジルと優勝を争う直接的なライバルなんだよ。
それにコンフェデレーションズカップ開催中には、道やホテル、また練習場で、確かな愛情とともに素晴らしいもてなしを受けた。ブラジルの人々が私たちを世界王者として見ていること、また母国の優勝を切実に願っていることは十分に理解しているよ。
彼らが私たちにネガティブな感情を抱えているとしたら、それは純粋にスポーツ面での恐れによってだろう。スペインはここ6年間でEUROを二度、W杯を一度制しているのだからね」
――では、最後の質問です。スペインは連覇だけを目指してW杯に臨むと、国内外のファンに断言することはできますか?
「少なくとも、そのために戦うつもりだ。どのチームも王者を打ち破ることを望んでおり、とても困難なことであるとは分かっているがね。それに加えて、国民の後押しを受ける開催国ブラジルは、もう一つの王者と感じながらトロフィーを狙ってくるはずだ。
とにかく私たちは、謙虚さを持って大会に臨まなければならない。だが、全ポジションに素晴らしい選手たちを揃える、質が詰まったチームという自覚も忘れることなく。今季はレアル・マドリーとアトレティコ・マドリーがCLの決勝に進出し、ELではバレンシアが準決勝、セビージャが優勝した。
私たちは欧州最高のクラブに所属する選手たちや、U-21EUROを制した新世代の選手たちを擁するチームなんだ。右ひざの十字靭帯を断裂した、ビクトール・バルデスを連れて
いけないのは悲しむべきことだがね」
【了】
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