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「今のチームは自分だけではなく他の選手も得点できる」。信じあえる仲間とともに本田が見る未来

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「叩くとしても大会が終わってからにしてほしいなと」

 ここまでキプロス、コスタリカ、ザンビアとテストマッチを消化し、本田がまだ完全に彼らしさを取り戻していないことを危惧する声はいまだに根強い。

 しかしザック監督が「本田は大会が進むごとにパフォーマンスを上げていく可能性が高い」と太鼓判を押すように、上位進出を目論む彼は1カ月間をフルに戦うつもりで調整を進めているという。

「決勝に最高のコンディションが来るのが理想でしょうね。矛盾するようだけど、短期決戦でありながら長丁場の可能性があるのがW杯。

 1試合目で転んだら。いきなりグループ敗退を目の前に突きつけられる可能性もある中での、こういう調整の仕方なので、全ては結果を見てもらったらいいと思うんですけど。やっている選手たちは先を見据えながら、一方で、今を一生懸命生きながら準備をしています。

(本田君の周りにはいろんな雑音もあるが?) いや、僕は直接、国民のみなさんと話をしているわけではないので。メディアのみなさんとこういうふうに場を設けてもらってやらせてもらっているわけですけど、持ちつ持たれつなので、感謝しているところもあれば、腹が立っている時もある。

 それはお互いさまで良いんじゃないかなと思います。ただ、叩くとしても大会が終わってからにしてほしいなと。

 大会中はメディアとしてじゃなくて、日本人として日本代表を応援してほしいし、日本人として我々の一員だというような気持ちで一緒に戦ってもらえれば。それが僕の願いです」と大事な一戦が近づいている今だけは、批判的な目線をいったん横に置いてほしいと、本田は改めて呼びかけた。

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