平均年齢25歳以下の若いチーム。気負いなく好結果を残せるか
また、グリーズマンがパラグアイ戦に続いて得点を挙げたのも朗報だ。所属するレアル・ソシエダでは、今季計20得点を挙げているが、今年に入ってからは5点のみとやや鈍っていた。
ジャマイカ戦での2点目は、左ポスト脇から技ありのバックヒールシュート。今季前半のゴール勘が戻ってきたことで、自信も回復してきた様子だ。
この試合ではポグバに替わってシソコが中盤でフル出場したが、オーバーラップしたサイドバックとの中継点となって前線に好パスを出す場面が光った。
センターバックでは、今季負傷がちだったラファエル・バランもフルで試して手応えを得ている。
今大会に臨むレ・ブルーは、ロリス、キャバイエ、マテュイディ、バルブエナといった外せない中核選手はいながらも、右SBのドビュッシーとサニャのように先発とサブが紙一重の差であったり、控え陣もそれぞれが持ち味を発揮できることで、レギュラー陣との間に歴然とした差を生まないことも強みだ。
リベリの離脱で平均年齢が25歳を割った今代表は、1954年大会以来の若いチームだという。代表50キャップ以上を数えるのも、ロリス、ベンゼマ、エブラの3人だけ。そのベンゼマも今回が初のW杯で、欧州選手権でもゴールはない。
しかし、経験の浅い状態で気負いなく臨むことが、かえって好結果を生みそうな気がするのが今のレ・ブルー。国民の柔らかな期待感を背に、ここ数年にはなかった好環境で本戦に挑むことができそうだ。
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