リベリ欠場は痛手も、ベンゼマ&ジルーの共存が可能に
この試合の2日前、最大の懸念の事項だったフランク・リベリのコンディションについて、ついに判定がくだされた。
6日の朝の「最終テスト」で腰に痛烈な痛みを感じたリベリは、メディカル・スタッフの「プレーは不可能」という判断のもと、ブラジルの地を踏まずして合宿所を去ることになった。
そしてもう一人、木曜日の練習で右腿の内転筋に肉離れを起こしたクレモン・グルニエも離脱。代わりに、予備登録メンバーだったレミ・カベラとモルガン・シュナイデルランが呼び戻された。
リベリの不在を受けて、デシャン監督はこのジャマイカ戦で、ジルーをトップ、左サイドにベンゼマと、この2人を共用する策を試した。
すると52分、ベンゼマの左サイドからの横クロスに絶妙なタイミングでジルーが合わせて得点。ベンゼマは、77分のグリーズマンのシュートもアシストし、自身の2得点に加えて2アシストを記録。「決め役」だけでなく、「作り手」になれることも証明してみせた。
合宿への合流の遅れに加えて、シーズン終盤に傷めた左腿内転筋の回復のため、ベンゼマにとってはこの試合が最初で最後のテストマッチだった。
レ・ブルーのワントップはベンゼマ、というのが絶対的なヒエラルキーではあったが、ノルウェー戦でも2得点と好調なジルーを先発に推す声も高まっていたタイミングでのこのパフォーマンス。さらに、リベリが空けた左サイドの穴を埋めることで2人が共存するオプションもより現実的になった。
リベリの不在は痛いが、ベンゼマ、グリーズマン、レミーと3つの代替え案がある状況は悪くない。