「攻守においていい距離感をいかに保てるかがカギになる」
――南米は高温多湿で、日本も苦戦が予想されますが、どういう対策が有効ですか?
「今回ブラジルへ行って、北の方は気温も湿度も高かった。だから、コンディションはとても大事になる。日本にとっては技術的な判断も生命線だし、コンディションが整わなければそれも発揮できません。
90分の中で、どう内容を結果につなげるかが大切。間延びしたサッカーをさせられると個の勝負になるので、それをどう組織としてコンパクトに攻守において日本の距離間でサッカーをできるかがポイントになると思います」
――グループリーグで対戦するコートジボワール、ギリシャ、コロンビアを、対戦国としてどのように見ていますか?
「コートジボワールは非常に身体能力が高い。それに緯度もレシフェとだいたい同じで、気候にも慣れているんじゃないかと。だから、攻守においていい距離感をいかに保てるかがカギになる。昨年10月にオランダやベルギーと戦ったような試合をやるのが大切ですね。
ギリシャは堅守速攻のチーム。日本がボールを支配した展開になるでしょう。その状況でいかに崩し切って得点に結びつけてゲームをコントロールできるかが重要。
コロンビアは、この3ヶ国の中で一番の強豪国。だから、前の2試合で勝ち点を取って、いかに3戦目を迎えられるかが、予選突破の道に広がりが出てくると言える。
そこは、私もロンドン五輪を戦って感じましたが、予選リーグは3試合でいかに突破するかということなので、一つひとつの国がどんな戦い方をするのかと分析をしていても1戦目で勝ち点が取れないと計算が立たない。
それで、2戦目をどんな順位と勝ち点で戦うのかが決まるので。相手も勝ち点によって守備的なのか、攻撃的なのかが変えてくるはずですから。単に、相手との力関係だけで判断できないし、予選は突破することが一番重要ですからね」