「どの選手とやっても、ある程度は出来るという自信も持てました」

　そして後半はキプロス戦前半と同じ遠藤と組み、絶妙のバランス感覚を見せた。

「ヤットさん（遠藤）とは何も言わずに見て出来ているかなと思うし、タイミングを見て上がることも出来る。かなりいいバランスでやれていると思います。どの選手とやってもめちゃくちゃ悪くもないと思いますし、ある程度は出来るという自信も持てました。

　今回も対戦相手の10番（ブライアン・ルイス）なんかは上手かったけど、そこまで怖さは感じなかった。ボランチはチームの軸になれる役回りなんで、そこでしっかりチームをコントロールするのが大事だと思います」と淡々とした物言いの中にも、明確な手ごたえが伺えた。

　しかしながら、本人は現状のパフォーマンスに満足しているわけではない。

「僕の中では求められている部分以外のところで、もう少し出していかないといけないと思っています。特に攻撃で前へサポートに行ければ、それだけでかなり変わってくる、以前よりはだいぶ出来るようにはなってきているけど。実戦を重ねるのが一番いいですね。

　本番前の試合は残り1つだけど、今まで自分たちが積み重ねてきたものを前の試合より出せたと思いますし、次はもっと出せるようにチームとして良く出来るようにやっていきたいです」

　発言自体は極めて遠慮深いが、この男抜きではもはやザックジャパンは成り立たないところまで来ている。山口蛍がそこまで存在感を高めていることを、我々はコスタリカ戦を通して今一度、再認識すべきである。

　長谷部がケガから戻ってきた時、遠藤、青山を含めた4人の序列が変化するのか…。

　6日のザンビア戦でその答えが見えてくるだろう。

【了】

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