大久保が序列のトップに立つ可能性もあり。残り2試合での使われ方がポイント
大久保嘉人については、本来であれば攻撃の切り札として計算したい選手だ。1トップのポジションに加え、2列目のどこでもプレーできるユーティリティ性。そして4年前のW杯に出ているという経験値の高さと、メンタルの強さ。
試合に途中から入るというのは簡単な作業ではなく、テンションの高い試合であれば、さらにアジャストしていくのは難しい。ましてW杯という非常に緊張感の高まる舞台ですんなりと馴染んでいくのは容易ではない。
これまで数々の修羅場をくぐり抜け、図太い神経の持ち主でもある大久保はジョーカーとして取っておき、柿谷や大迫といったまだまだ経験の浅い若手をスタートから使うというのが理想的かと思う。
ただ、あと2試合で柿谷も大迫もたいしたプレーができないまま終われば、大久保が序列のトップに立つ可能性は十分ある。
キプロス戦で途中出場した大久保は「全然やれると感じた」と手応えを口にしたが、実際、プレッシャーを受けている状況でのポストプレーの質や、ボールを受ける際の足元の安定感、ゴールに向かう意識と入り方などで貫禄を示していた。
残り2試合での1トップ候補3人の使われ方、試合でのパフォーマンスは注目ポイントになるが、まずはコスタリカ戦でザッケローニ監督がどういうカードを切ってくるのか楽しみにしたい。
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