(4)ボール局面のマンツーマン
上記のとおりライン設定は深くなりがちだが、ゾーンを基調としたポジションからボール局面で相手に厳しくマンツーマンで付くスタイルは共通する。対戦相手にとって非常にタイトだが、オフ・ザ・ボールで混乱させることは可能だ。
コスタリカが5バックにしてきた場合はゴンサレスのカバーリングが厄介になるが、柿谷や大久保がタイミング良く抜け出せばGKと1対1のチャンスを作ることも可能だ。
ただ、GKのナバスはスペインのレバンテで不動の地位を築く守護神で、メッシを1対1で止めたこともあるなど、決定的な場面でのビッグセーブが目立つ選手だ。しかも、足下がうまく、コロンビアのGKオスピナに通じるものがある。
日本が連動性の高い攻撃を発揮すれば何度か大きなチャンスを作れるはずだが、得点を決めるにはこの牙城を破らなければならない。
戦力としてはコロンビアの方がハイスケールで、選手層も厚いが、この時期の対戦相手としては十分に歯ごたえがある。本番に向けて課題が見つかることも大事だが、相手を上回る内容で勝利し、本大会への良い感触を得てほしい。
【了】