「日本は他の国になる必要はない」
――リーグのレベルが上がった、とは具体的にどの部分ですか?
「試合のスピード、技術、ハードワークする部分。また、守備面でアグレッシブかつ、自分たちからやろうとしていること。“機械的”なサッカーから、何とか自分たちからやろうとしている姿勢が見受けられる。そういうところが発達していると思います。
その要因は様々なクラブ、選手が海外に出ていったからではないかと。また、海外から様々な監督が来ているし、海外の監督は自主的なサッカーを持ってくる。そういった様々な働きかけがあり、それを選手がのみこむといったところから変わったと思います」
――あらためて日本人の特長とは?
「2005年に初来日したときにすごく感じたのは技術的な部分、右足でも左足でも同じ感覚で蹴れる、という部分。ヘディングのパスにも技術があります。そういったところはとても特長的だと思った。
また、日本の文化からきている勤勉さ、真面目さが練習に対する意欲に影響し、ピッチ上のプレーにつながっていると思います。繰り返しになりますが、日本は他の国になる必要はないと思う。
まだ若いリーグですが、その中でも日本サッカーのレベルの発達は著しい。今後、もっといい選手が出てくると思います。ただ、私自身、今も昔も変わらずに言っていることは大学の有望な選手はもっとプロのところで経験を積んだほうがいいということ。
やはり大学からプロに巣立つとなると(大学在籍時には)もう年齢的に試合に出ていなくてはいけない。長友選手は大学からプロに入ってそこからレギュラーを奪い、さらに代表に上がりましたが、それは特別な例です。そういったことが起きることは難しいと思うので、大学時代にもっとプロと共に経験を積めれば成長がさらに加速すると思います」
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