指導者たちの訴えに「録画もある」という冷たい反応も
そうした声に敏感に反応したのはサッカーコンサルタントの幸野健一氏。FC東京に所属する幸野志有人選手の父親で、自身も17歳のときにイングランドにサッカー留学した経験がある。現在は、今年設立されたアーセナルサッカースクール市川の代表を務める傍ら、年間50試合をプレーする。
幸野氏はこうした展開をある程度予見し、以前からSNS上で「日程を変えて欲しい」という意見を発信してきた。それもあり、多くの指導者からW杯が迫った今でも「何とかしてください」と助けを求められている。
だが、幸野氏や指導者たち(時に保護者)の必死の訴えかけにもかかわらず、前述した通り、“日程変更しない”地域もある。中には「今はビデオ録画もありますから」と返答した協会もあったという。
幸野氏は「温度差」を指摘する。「僕らの思いと協会に温度差が大分ありますね。『何をそんなに騒いでいるの?』という感覚なのかもしれません。だからこういう返答(録画)をするんです。実際この方たちは試合を見ないのでしょうか……」
「変えた方がいいのでは」という感覚は、多くのサッカーファンが抱くのではないだろうか。サッカー界にとって最大のイベント、それに日本代表が出場する。そしてその初戦。サッカーを好きな者なら、誰しもが見たい試合だろう。