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日本代表 10年前

遠藤保仁はなぜボールを奪われないのか? 今野泰幸が語るヤットのすごさ

text by 西部謙司 photo by editorial staff

「いてほしい場所にいてくれる」

――味方も慣れなきゃいけない。

「それはやっぱり一緒にプレーしているからわかります。ヤットさんには出して大丈夫です(笑)」

――そういう選手がいると、周囲への影響もありますよね。

「ヤットさんも受け手の特徴を考えてパスを出していますしね。代表では香川や本田のように間で受けるのが得意な選手にはどんどん出しますが、苦手な人には出さない。岡崎だったら、裏やサイドへ流れたときにボールを入れています。

 相手を考えてパスしている。それがサッカーだし、チームだと思いますよ。ヤットさんはとくに相手を考えてパスをします。THEボランチ、まさにハンドルという感じ」

――守備はどうですか?

「危ない場所がわかっていて、いてほしい場所にいてくれる」

――スピードがないので、W杯とかは大丈夫かなと。

「大丈夫じゃないですか。振り切られない間合いをとったり、周囲を使いながら対処できますからね。危ないときは少し間合いを空けておいて遅らせて、味方を戻らせて2人で行くとか、頭を使った守備ができるので」

【了】

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