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「恐ろしくよく走る」。“マラソンマン”クラマー、W杯ドイツ代表入りなるか? レーブ監督も高評価「率直にチャンスはある」

text by 本田千尋 photo by Getty Images

期限付き移籍したボルシアMGで活躍。ボランチの台所事情も重なる

 クラマーはボルシアMG所属で189cm82kgの大型ボランチだ。91年2月生まれの23歳で、レバークーゼンから期限付き移籍していた2部ボーフムから、13年7月にまた期限付きでボルシアMGに加入すると、開幕のバイエルン戦から先発に名を連ねて13-14シーズンは33試合に出場する。

 その内30試合に先発し、ダブルボランチの一角としてボルシアMGのEL出場権獲得に大きく貢献した。

 ディフェンスラインからボールを引き受けてのビルドアップに始まり、中盤での正確なショートパスでの繋ぎ、また積極的に前線に上がっての攻撃参加と、昨シーズンはチームの軸として存分な働きを見せたと言えるだろう。

 そして、そのようなボルシアMGでのスタイルを、初招集となったポーランド戦で初先発したドイツ代表でもクラマーはそのままいかんなく発揮した。そのプレーを目の当たりにしたヨハヒム・レーブは、南チロルの合宿へ参加するメンバーに急遽クラマーを加えることとしたのである。

 5月27日にボルシアMGの公式HPに掲載されたクラマーのインタビューによれば、レーブはポーランド戦後、宿泊先のホテルで食事後のミーティングにクラマーへその旨を伝えたようだ。

 クラマーにとって幸いにも、と言っていいかは分らないが、現在ドイツ代表においてボランチの台所事情は万全とは言い難い。早々の負傷によりシーズンを棒に振ったギュンドガンは候補メンバーにすら選ばれず、シュバインシュタイガー、ケディラも怪我から復帰したばかりだ。

 そして5月22日には、合宿に参加していたL・ベンダーが負傷し、突如南チロルの地を離れることとなった。このポジションで怪我に悩まされていないのはクロースだけである。

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