「ヤットさんと長谷部さん、どっちとやってもしっかり対応できる」
そんな彼にとって、やはり勝負は6月14日の初戦・コートジボワール戦から始まるブラジルW杯本番だ。2年前のロンドン五輪で韓国との3位決定戦まで6試合をフルに走りぬいた体力と運動量は確実に大きな武器となる。それを活かしながら、先輩ボランチといい距離感や関係性を築いていければ、本番ではチームの中心として働けるだろう。
「今回、改めてヤットさんと長谷部さんと組んでみて、どっちとやってもしっかり対応できることは分かりました。ただ、もう少し自分が攻撃に出てもいいのかなと。ミドルシュートの意識も試合を通してもっと打てた方がいいですね。
W杯は五輪とは違うと思いますけど、連戦でもしっかりと走り切るのが自分の持ち味。そこは欠かさずやりたいなと思います。そのためにも、コンディション面は気を付けてやりたい。
日本と違って向こうはもっと熱いですし、体調を崩さないようにしないと。せっかく今、上げる途中なんで、向こういって風邪ひいたり体調を崩したりしたら、日本で頑張ってきたものが意味なくなると思う。そこだけは気を付けたいです」と彼は2週間後に迫った大舞台に思いを馳せた。
今はまだまだ代表の先輩たちに遠慮しながらプレーしている一面が垣間見えるが、セレッソ大阪で見せているようなリーダーシップを前面に押し出るようになれば、彼のパフォーマンスはもっとよくなる。
山口蛍にはそれだけのポテンシャルがある。遠藤や長谷部に指示を出せるようになれるか。彼が一皮むけるかどうかで代表の未来も違ったものになるはずだ。
【了】
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