川島にアドバンテージも、“試合から消えない”ポイントと一致する西川
「健全なる競争がチームになければいけない」と強調するグイードGKコーチも「欧州でやっていることもあって、経験では少し上だと思う」と川島のアドバンテージは認める。
「自分自身は4前にパラグアイ戦で敗退したところから、ここまでしっかりW杯を意識してやってきた。気持ちの中で変化というのはそこまで無いですけど、残る時間の中で1%でも2%でも、自分自身もチームとしてもレベルアップしているかってことだと思う」
そう語る川島は“試合から消えない”意味に関して「GKというのはゲームをホントに決められる、大事なポジションだと思いますし、その分、責任の大きいポジションですけど、ホントに自分自身のプレー1つでどうやって流れを変えられるとか、そういう部分は自分としても意識してやっている」と説明する。
“流れを作る”“流れを変える”プレーはこれまでも川島が継続して主張してきた部分だが、経験を重ねるごとに含蓄は強まっているように感じられるのだ。
本番が迫った段階で、総合的に技術レベルもコンディションも同等と見なし、GKコーチがザッケローニ監督にそう報告した場合、スタメンとして選ばれるのは川島だろう。
ただ、川島だけの責任ではないにせよ、ここ1年間で失点が多いことは間違いない。ポジション獲得を狙う西川も「日本代表は失点がずっと続いているので、無失点というのを意識しながら、自分の特長である攻撃参加を出していければ」と意気込みを表す。
その西川が広島時代から浦和でプレーする現在までこだわってきたのが“正確なキャッチング”と“高精度のフィード”だが、グイードGKコーチが“試合から消えない”くだりで具体的に挙げたポイントと一致する。
実際、それらの要素に関しては3人の中でも西川が一段上のレベルにあるだろう。これまでも単にシュートを止めるだけでなく、キャッチからスムーズなキック、あるいはスローで効果的な攻撃につなげてきた。