“未来を見通すことができる”才能。香川、清武、柿谷はまさにクラッキ
彼の顧客は選手だけではない、かつてセレッソ大阪の監督だったレヴィー・クルピもジウマールが日本に送り込んだ人間の一人だ。
数年前、日本を訪れたジウマールはクルピからこう耳打ちされたことがある。
「あの二人の選手を見てくれ。彼らは若いが、他とは違ったものを持っている。これから経験を積めば、世界的な選手になる」
それが香川真司と清武弘嗣だった。
「彼ら二人に加えて、柿谷(曜一朗)。この三人は才能を発掘したり、磨く必要がなかった。才能そのものだったんだよ。まさにクラッキだった」
「クラッキ」とはブラジル・ポルトガル語で才能ある選手を意味する。
「ブラジルには、“クラッキは未来を見通すことができる”という表現がある。足技が巧いとか足が速いだけの選手はクラッキとは呼ばない。“普通の選手はボールを見る。クラッキはボールの向こう側を見ている”ということもある。
クラッキは先が見えるので、ボールが来たときに、何をすべきか分かっているんだ。技術は教えることができる。しかし、この予見する力は教えられない。生まれ持って来たものだ。分かりやすい例が、ジーコだ。彼は本物のクラッキだった」。
【続く】
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